彼女の仕事は修理屋なんだけれど、少し変わった修理屋で。その名もコンセプトメカニックと言う特殊なジャンルを確立していた。
そんな彼女の職場に、自分のバイクや車はもちろんなんだけど、仕事で使う乗り物も持っていくことがある。特に仕事の車両は。
車両のメンテナンスのため彼女の職場に行くと、今日は学生服ということでヒラヒラのミニスカートだ。
職場の制服……とは言え、本当はそんな格好はやめて欲しい。
特に、とある人がいる時は。
俺とも彼女とも仲の良い、お笑い芸人をしているあの人がいる時は本当にやめて欲しい。
理由は簡単。
「もう、下着を覗くなー!!」
「ぐわっ!」
言っているそばから、彼女のストレートがヤツに入る。それはもう綺麗に。
……本当にやめて欲しい。
「もう、彼女にセクハラすんなー!」
彼女との間に俺が入って、お叱りをするのまでがひとつの流れみたいなところがあるけれどさ。それでも彼女の恋人なんだよ、俺。
すると、一陣の海風が正面から通り過ぎた。
「わっ」
「うわっ」
「ふぉぉ!」
三人同時に放つ声だけど、一人だけ変な声が放たれた。
「白ォッ!!」
「言うなぁ!!!」
とりあえず、ヤツを殴って記憶飛ばしてみる?
おわり
二四六、風のいたずら
1/17/2025, 1:51:06 PM