三日月

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タイムマシーン

 あの頃、親は話を聞いてはくれなかった。

 あの頃、学校に友達が居なかった。

 ユキメは毎日をただ生きてるだけの日々を過ごしながら、寂しさと葛藤していたのだろう。

 何時しか自分の居場所が欲しくて、優しくされたくて、気が付けば誰でも構わず大人の男の人にひょいひょいとついて行くようになっていたけど、それが悪い事だとは思わなかった

「ほら、早くこっちおいで、ユキメちゃん可愛いね」
「ありがとう……ございます」

 嘘でも良かったし、身体目的の優しい言葉と知っててもユキメには嬉しかった。

 ベットで 抱きしめられると、舌を絡ませながらのキスをされる⋯⋯でも、それは嫌じゃなかった。

「は、……ん、やぁ」
「ほら逃げんなって……こっち寄って」

 舌を絡ませ唾液と唾液が混ざり合っているので舌を抜くと糸を引く⋯⋯。

 それを見た瞬間一瞬怖くなって身体が離れると、手が伸びてしなやかな体をキュッときつく抱きしめられてしまい、女の子のユキメにはその力には勝てなくて⋯⋯。

 抱きしめられると同時に諦めがつくと、もうどうでも良くなっているからだろうか、また口腔内に舌を捩じ込まれると、しなやかな体から力が抜けて、舌を絡ませるキスをすんなり受け入れるユキメがそこにいた。

 暫くすると、学生のユキメは、半袖ワイシャツのボタンを外され、しなやかな首筋に、綺麗な鎖骨から肩のラインが露出する姿に。

 そして、後ろのホックに手を回すと片手で器用にブラを外され、ほわんと甘い香りの谷間が露出する。

「やめる?」
「……やめないで、下さい」
「じゃぁ、優しくするからね」

 ユキメが答えると、豊満な乳房の周囲をゆっくり舐められると、乳首を口にほうばり強く吸われた。

「あっ……ひっ……っ、ん」

 愛のあるセックスじゃないのに、声を抑えられず、声を漏らしながら感じてしまうユキメ。

 優しくすると言っときながら、乱暴に扱われる。

 そしてことが終わると、捨てられるかのよう目の前から立ち去りいなくなった。

 それでも、生きていることを実感出来たからなのか、その行為を繰り返していたのだけど、ある日、心からユキメを愛してくれ人と出会い結婚することに。

(タイムマシーンがあったら、もっと早く出会えたかもしれない)

 買い物の帰り途中、青空を見上げながら、ふと、そんなことを思うユキメがいたけれど、もし早く出会っていたら二人は結婚なんかしていなかったかもしれないのだから。

 

 



 


 
 







1/22/2023, 1:11:51 PM