yurerususuki

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いつもより一段と眩しい月がこちらを見ている。
まるで小さい太陽のようで、私は思わず目を細めました。錆びついた屋根が月の光に照らされて優しく光っていて、窓の外からの見慣れた景色が 今日はどうやら少し違うようでした。

窓の隙間から涼しい風が入ってきて、夏の始まりの匂いが鼻を掠めた。
いつもより月が近くて、今なら指先くらい届いてしまうのではないかとすら思うほどに、とても大きく見えています。

誰も居ない。誰も来ない。
この月を一緒に見てくれる人が居ないのが少し寂しいけれど、違う所で知らない誰かが、私と同じ時にこの月を見ているのでしょうか。
切なくなるほどに眩しくて、愛しくなるほどに優しい光が 誰かの気持ちをほんの少しでも軽くしてくれているのなら、こんなにも嬉しい事はない。

地に足をつけて、空を見上げる
また何処かでね、眩しいお月様。

7/1/2024, 1:57:24 PM