スランプななめくじ

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小さな頃から写真を撮るのが大好きだった。
大人になってもそれは変わらず、
いつしかプロの写真家に。
君はいつも応援してくれて、モデルにもなってくれた。
デート中、カメラを手にしたって怒らないし、
一緒になって景色を撮ってくれる。
こんな素晴らしい人、なかなか出会えないって、
ちゃんと思ってた。

耐えられなかったんだ。自分の欲求に、衝動に。
写真より君の方が好きだけど、写真も君も愛してる。
だから、なんて言い訳は、言える訳もない。

君の泣き顔を、撮ってしまった。
太陽を背に、静かに泣く君が、酷く美しかった。



逆光で君の顔は写っていなかった。

1/24/2024, 1:17:06 PM