ブランコ
大好きな親戚のお兄ちゃん。
優しくてなんでもできるかっこいいお兄ちゃん。
よく公園に行ってブランコで遊んでくれた。
1人で乗れなくて、うまく漕げない私の背中を優しく押してくれた。
でも親族のせいで、私とお兄ちゃんは疎遠になった。
幼かった私も社会人になってブランコも1人で漕げるようになった。
もう、お兄ちゃんがいなくても大丈夫…お兄ちゃんとの記憶、存在すら薄れていったある日。
職場の病院にお兄ちゃんは運ばれてきた。
交通事故だった。
私は事務員だったから何もできないで、ただただ無事に手術が終わるのを願っていた。
数時間の緊急手術が無事に終わり、お兄ちゃんは病棟へ移されて、隙をみて私はお兄ちゃんの元へ行った。
安静にして眠っていた。チラッと左手の薬指に指輪が見えた。
あぁ…お兄ちゃん、結婚しちゃったんだ。
ずっと、ずっと昔から私がお兄ちゃんと結婚したかったのに、他のひとに取られちゃった。
お兄ちゃんに再会できた嬉しさと他人に取られた恨みで私の心はブランコのように揺れ動いていた。
2/1/2026, 11:08:13 AM