かなで

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部屋の片隅で


息子が2歳くらいの時の話。
彼はかくれんぼが大好きでよくねだられたものだ。ただ小さい子あるあるだが隠れ方がバレバレである。
隠れ場所はたいていカーテンの裏で藁の納豆のようになっているか、部屋の隅でお気に入りのタオルケットを被り大福のようになってるかのどちらかだった。
私と夫のミッションはいかにこのバレバレのかくれんぼを長引かせ楽しめるかにあるのだ。
もういいよーの声を合図にミッション開始!
まずすぐには近寄らない。違う場所を探すふりをして少しずつ近づくことでワクワク感をあげていくのだ。
「ここだ!あれ?」「みーつけた!あれ?いないぞ~」というセリフも効果的だ。隠れている息子はすでにクスクス笑い出していてどう見てもバレている。息子。修行が足りないぞ。それでは忍者にはなれない。(当時は忍者に憧れていたのです)
次はいよいよ接近戦だ。すぐにはカーテンやタオルケットをめくらずに上から形を確かめるようにモミモミするのだ。
「あれ?これなんだ?膨らんでるぞー?」と言いモミモミ攻撃。
もうケラケラ笑ってるがカーテン、タオルケットをめくるまでは試合終了ではないのだ。攻撃に耐えられなくなって息子が出てきたらフィニッシュ。よし勝った!勝ったってなんだ?
ただね…これワンステージじゃないんですよ…一日何公演も。しかも好評につきロングラン公演でしたね。
ということを思い出したので、さっきゲーム中の息子をいきなりくすぐったら「ヴギャア!」と低い声で驚いてました。
はい。叱られました。母は満足です。

12/7/2022, 11:05:35 AM