手を伸ばしても伸ばしても、届かない。
高くて、遠い、遥か彼方。
いつか、あの空の果てまで飛んでいくのを夢見ていた、子供の頃。
小さな体で、小さな手の平で、全てを掴める気がした。
どんな事もできる気がした。
大人になった手の平は、あの頃より大きくなった。背も少し、空に近づいた。
けれど、届かない。
あの頃よりも成長したのに、あの頃よりも遠ざかった気がする空の彼方。
己の無力と変わり映えの無い日常に、翼はとっくに折られて飛ぶことはできない。
それでも、果てまで飛び去りたい夢を、今も見続けている。
「お題 遠くの空へ」#222
4/13/2026, 3:38:13 AM