しろ

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「一輪の花」

僕は一輪の薔薇を花屋さんで買った。

今日は彼女に思いを伝えようと思う。

その時まで、僕はこっそり後部座席の下に、薔薇を隠していたのだけれど、

助手席に座る彼女が今日はやたらと後ろを振り向くから、
薔薇が見つからないか、ヒヤヒヤしてた。

「君のことが好きだから、彼女になってほしい」
そう言って、一輪の薔薇を差し出した。

彼女は一瞬戸惑ったようで、
1週間、返事は待ってほしい、そう言った。

考えさせてはいけない。
今、OKがほしい。

僕は思わず彼女を抱きしめた。
いいよね?

彼女は照れてるようで、頬を赤らめながら、こくり、とうなづいた。

あれから月日は流れ、今でも僕の側にはいるものの、彼女は僕をいつも不安にさせる。

彼女に愛されてるという実感がないのだ。

だから、不安になるたび、彼女を抱きしめる。

彼女は何を考えているのか時々わからない。

全く別人のように感じてしまう。

僕の側にいつまでもいてほしのに、僕はそのことをうまく伝えられない。

彼女はというと、
ずっと彼の側にいたいと思っているのに、うまく伝えられていない。

結局は似たもの同士なのかもしれない。

一輪の花から始まった、僕と彼女のお話はいつまで続くのかな。
ずっと、ずっと続いたらいいのにな。この先も、ずっと、ずっと。

2/24/2025, 11:28:21 AM