22時17分

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泣かないで、下唇をぐっと噛み締めて、ずっと作り笑いをしている40歳になる人間。

数え年で40歳を「不惑」と呼ぶ。
2500年前の中国の思想家である孔子が、晩年に述べた言葉に由来する。

孔子は、15歳で学問を志し、30でその道で独り立ちし、40歳で進む道に迷いがなくなったとされている。

そんなこと、この複雑怪奇な現代であり得るのかと思うと、そんなわけがないと思えてしまう。
40の倍、80歳になったとしても、迷いっぱなしの人生なのではないか。

悲嘆の壁の前。
脳内に聳える硬く高い壁の前。
その前でウロウロと行ったり来たりをしている毎日。
角度により、この壁の色が変わる。
ある時は清廉を与える白、ある時は影の色。
陽の光で褪せた色。くたびれた色。

その様々な色合いに、これでも良いのだと思ったりする。
壁に向き合い、または逃げ。
自分の生き方の指針として、この壁の周りを蛇行運転することにしている。
人生は結果ではない。
この色が好きだ、という単純なものじゃない。

12/1/2024, 9:48:11 AM