消えない焔
息子と共に成長したこの思いは、消えないだろう。
小さい頃から、よく息子とサッカーをした。
キャプテン翼が流行った僕の世代は、多分、息子にサッカーを教えるのが楽しみの筈だ。僕の息子にも幼稚園からボールを触らせて、少年団に入団させ、高校卒までサッカーを続けてくれた。
家では、お手製サッカーゴールや、自然を使ってのドリブル練習など、一緒によくしたものだ。休日は、知り合いに頼んで遠くの別チームに登録して、試合経験も積まさせてもらった。
そういう経験からか、僕も、よくいるパパさんコーチとして、一時期コーチデビューした。ただの全体保護者だったが。
息子はストイックだ。夜も電気をつけて練習し、お陰で都会のサッカー強豪校にも入学出来た。
息子との最後の思い出は、お手製ゴール脇に書いた「世界を目指せ」だった。
今、息子は社会人サッカーをしている。世界も目指している。サッカー選手ではなく、サッカー関連?としてだ。
無理なのもわかってる、笑いながら書いた「世界」を、息子と時々話している。
状況は、だいぶ変わったが、息子と共に心の「消えない焔」はまだ、燻っている。
サッカーでなくてもいい、行かなくてもいいから、息子との共通の「世界」を話題に酒を酌み交わしたい。
燃え盛る事はできないが、永遠に燻る僕等の「消えない焔」を、いつまでも、大事にしたいと思える、そんな自分でありたい。
息子よ
健全な精神は、健全な肉体に宿る
お前は、お前でいいんだよ
「消えない焔」は、どんな形でも生き残っていくから。
僕等の心が繋がっている限り。
10/28/2025, 3:55:25 AM