楽園
時は戦争時代。
私は殺し屋をやっていた。
表向きは情報屋を営んでいるが、裏では殺し屋をしている。私は気づいたら有名な殺し屋になっていた。
情報屋だから、色々な情報が入ってくるため、そこで私の情報を知った。
ある日のことだ。
何時ものように日中情報屋の仕事をしていたら、一人の男が私の元に訪ねてきた。
「いらっしゃいませ。どんなん情報が欲しいですか。」とお決まりのフレーズを口にすると、男はフードを脱ぎ言った。
『ここらで有名な殺し屋の情報はあるか?』と言った男はこの国の総統だった。
私は驚いたが、お客様の頼みを断ることは出来ないため、身バレをしないように話した。
一通り話し終えた辺りで、私は相当に質問をした。
「申し訳ないですが…何故総統直々にいらっしゃたのですか…?」と聞いてみたら、総統は暫く考えた後答えた。
『いや…。特には無いが、有名な殺し屋だ。どんな奴か知りたかったし、運が良ければ、こちらの軍に勧誘しようかと思ってなw』と笑いながら言った。
私は暫くポカンとしていた。
(この総統大丈夫か?)
『むっ。私は大丈夫だが?』
「え?私口に出してましたか?」
やばいと思っていたが、大丈夫そうだった。
そういえば、情報屋をやっているから総統や軍の情報も知っているが、凄い忙しいと聞いている為、書類とか仕事はやらなくていいのかと聞いてみた。
案の定今目の前にいる総統は、目線を逸らした。
暫く無言の時間が流れたが、私は意を決して言った。
「あの…黙っていましたが、多分貴方が探している殺し屋は、私だと思います…。」
そういうと、分かってましたと言わんばかりに総統は笑顔で言った。
『知っているぞ。だから我はここに来た。だからこの国を楽園にしたいが為、お前が欲しい。我の仲間になって欲しい!』と言われた。
私は暫く考えたが、この人が造る楽園が見たいから、この人について行こうと思って、答えを言った。
「はい。貴方に付いて行こうと思います。」
数十年後…
この国は本当に強くなった。
《負け知らず》と呼ばれるくらいの国になった。
本当にこの国に暮らす人からは、“楽園”と呼ばれるくらい住みやすいと言われた。
5/1/2024, 2:00:18 AM