複雑怪奇の羅針盤

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 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ。

 全身から血が吹きだし、呼吸もうまく出来ない。意識が朦朧としながら、直前の記憶を思い出す。

 ○○学校には、ある噂があった。夜中の0時に音楽室の入り口で手を二回叩いてから、入ると聖人になれると言う噂が。この話を聞いた時は、正直、意味が分からなかった。何故、音楽室なのか?手を叩く意味も分からない。一番分からないのは、聖人になるとは?

 好奇心旺盛のタイプだったので、実際やってみようと思い、男は、夜中に家を出て学校に忍び込んだ。音楽室前に行くと薄暗く、ぼんやりと扉が立っていた。自前の腕時計を見て、0時になったのを確認し、手を2回叩いてから音楽室に入ると、特に変わった所はなく、いつもの風景だった。噂は、噂だと思い、引き返そうとした時、ぶっすと何かが刺さる音がした。その瞬間、ぷしゅーと全身から血が噴き出した。この時、男は死期を悟る。男は柔らかい光に包まれて穏やかな気持ちになって、死んだ。

 大昔に罪人を悪の血を洗い流す意味で周りの処刑人が、槍を突き刺す刑があったそうだ。血を流した、罪人は清廉潔白になり、聖人に生まれ変わると信じられていた。それが行われていたのがあの音楽室である。

10/16/2024, 1:49:49 PM