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夢を見てたい

なんでも出来る貴方がかっこよくて。
低身長をからかうと怒る貴方が可愛くて。
大好きな楽器を演奏している貴方が眩しくて。
私より一回りも年上なのに、
子供みたいに無邪気に笑う貴方が愛おしくて。

「先生」
と私が呼ぶと振り返る貴方が大好きで堪らなかった。

貴方を好きになってから毎日が夢のようだった。
大嫌いだった学校も、貴方に逢うために早起きをして行った。
1番苦手だった英語も、貴方に褒められたいから頑張った。
私の行動理由は全部貴方だった。
貴方と話している時だけは、素直な自分でいられた。
貴方の事を考えている時が1番幸せだった。

もちろん、他人からは幾度となく否定された。
世間の目も怖かった。

年頃だから。

ただの憧れだ。

勘違いだ。

気の迷いだ。

現実を見ろ。

夢物語だ。

そんなことを言われてもなお、私の気持ちは変わらなかった。
この恋は叶うことはないのに。叶ってはいけないのに。
それでもいい、と思ってしまった。
ただの生徒でいい。
今の関係のままで、貴方といられるなら。
私はそれだけで十分幸せだから。

だから、どうか、
もう少しだけこのままで。

この幸せな夢を見てたい。

1/13/2023, 10:37:21 AM