和順

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『灯火を囲んで』

ある日の黄昏時、突如として大地が揺れた。何が起きたのか分からず呆然とする私に母が言った。
「早く机の下に隠れなさい!」
私はハッとしてすぐさま行動した。幸いにも私の家は新築で最新の耐震設計が施されていたため無傷で地震を乗り切った。
「ここは海から遠いからしばらく大人しくしてましょう」
母が言った。ただ、その日は電気と水道は使えなかった。当たり前である。マグニチュード9.0の巨大地震、ライフラインが途切れて当然である。私はロウソクに火をつけてそれを灯火として家族みんなで囲った。
(これ以上、地震が起きないといいな)
そんな事を考えながら母の胸の中で眠りについた

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11/8/2025, 7:58:26 AM