『もしも君が』
──もしも君が今夜僕の夢に出てきたら告白しよう。
そう何日夜空に誓ったか分からない。
君は全然夢に出てきてくれない。
夢でいいから会いたいと、願えば願うほど遠退く君との距離。
今夜こそはと毎日気合を入れるけど、目覚ましの音で起きると、やっぱり今日も君に会えない夜だった。
歯磨きをして、顔を洗って、日焼け止めを塗る。君が「肌が綺麗な人っていいよね」と言った言葉を馬鹿みたいに覚えていて、今でも習慣になっている。
いつか君のことを忘れたとしても、この習慣だけは残っていくんだろうか?
忘れたくはない。だから今夜こそ、君の夢を見たい。
6/14/2025, 5:43:16 PM