中学二年からずっと気になってるって言ったら、
君は引きますか?
君は結構どんな男とも仲良くて、みんなの中心になる存在ではあった。
俺は別に性格的に華がある方ではないから、仲良い人だけが寄ってくる感じだった。
でも、君はなぜか俺に構った。
そういうつもりは君になかったのかも知れない。
でも、なにかと話しかけてきて毎日顔を合わせてた。
クラスが離れた三年生になっても俺に会いにきた。
高校が離れても最初の半年は電話を頻繁にかけてくれてた。
暇つぶしだったのか。何も分からない。
ゲームしながら電話をかけてくることもあった。
俺はゲームしない派だったから話はよく分からなかったが。
高校一年の秋くらいに電話が途切れた。
自分からかける勇気はない。過去の履歴だけをみて過ごしていた。
冬になった。
俺の誕生日を祝ってくれた。そのついでにまた電話をした。その時に知ったのだが、彼女は好きな人ができて、告白して、付き合って、五日で別れたらしい。
俺は、そうか、としか返せなかった。
五日で別れたことも衝撃で今どきの恋愛はこんなものかと思った。それ以上に、好きな人ができていたことに驚いた。
悔しいとは、また違う。
空っぽ。理解できていないのかもしれない。
連絡がまた途切れた,
高校三年生の十一月。また連絡がはいった。
どうやら推薦受験を受けるらしい。いまホテルで勉強中だと。俺は嬉しくて、喜んで返事を返して応援した。
また連絡が途切れた。
今は大学一年生。インスタで繋がっているとはいえ、お互いに日常は公開しないタイプ。
どんな人になっているのか知らない。彼氏できたかな。ただ知るだけでもいい。
綺麗事だと罵られるかもしれないが、大切な君が幸せなら別に俺が介入したいとは思わないから。本当に。
推薦は県外の大学を受けていた。
夏休み、帰ってこねぇかな。
大学生の夏休みは長いから、俺に会いに来てくれねぇかな。いくじなしの俺は、ここで静かに願うことしかできない。
好きな人いるのか、何回も聞かれたあの時、はぐらかさないで答えておけば良かった。
きみだよ。
8/1/2025, 2:18:31 PM