27(ツナ)

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「はじめまして」

私には、天然でおもしろい友達がいる。

彼女と出会ったのは中学1年の春。
私の後ろの席で自然と仲良くなった。

ちょうど春休み、2人で遊ぶことになり、地元のショッピングモールへ行った。
階段を降りていた時、私は足を踏み外し残り2段の階段から落ちてしまった。
恥ずかしさのあまりしばらく動けないでいると、友達が心配して声をかけた。
「わあわあわあ!?大丈夫?大丈夫?」

その時、少しのイタズラ心が湧いた。
「…うっ、あ、あれ?ここは?…あなた、は?」
頭を押さえてわざとらしく演技してみた。
「!?」
彼女は驚きのあまり声が出なかった。
ネタバレしようとしたその瞬間。

「は、はは、はじめまして!!!えっと、その…私…。あ、なたは…えっとー?」
「!!…っ、ぷッ、ふふっ、あはははは!! はー、無理無理ごめんごめん!エイプリルフール!今日、4月1日。」
あまりのうろたえ具合に耐えきれず吹いてしまった。

これだから私はあんたの友達を辞めれない。

4/1/2025, 12:13:41 PM