写真を撮るのが好きだった。
私は小さい頃にお父さんに誕生日プレゼントとしてカメラを貰ってから、写真を撮るのが好きだった。
動物にもカメラを向けて、植物にもカメラを向けて、建物にもカメラを向け続けた。
「よく飽きないね。」
私の様子をよく見ていた幼馴染の口癖は何時もそうだった。
写真や風景に興味が無い幼馴染からすれば、そう思ってしまうのも無理はない。
「…当たり前でしょ?私は小さい頃から写真を撮るのが好きなの。」
「ふーん…お前ってどんなモノでも撮るの?」
疑問そうな顔も浮かべず、ただジッとした目で私にそう聞いてくる幼馴染。
「…珍しいものとかだったら撮るかも。」
「ほら、彼処に交通事故が起こってるよ。カメラで写真撮ってきな。」
「珍しいモノの写真を撮るのが好きなんでしょ?」
8/19/2024, 10:31:14 AM