うちの星では
地球に行けるのは
選ばれた人だけ。
帰ってきた人はいない。
そりゃそうだ。
地球とは距離が離れすぎている。
ワープ機能を使ったとしても300年はかかる。
それでも行こうとするのは
空気があるから。
うちの星では空気はすごく高い。
限りがあるから。
しかし地球では
ほぼ無限に近い沢山の空気がみられる。
今年もそろそろ終わるというのに
今回の地球行きは
私に決まってしまった。
もちろん拒否したが
絶対に行けと偉い人に言われた。
心残りもないし、
特にこの星に思い入れはないが、
強いて言うなら姉かな。
決まった時に泣きわめいて
私に抱きついてきた。
シスコンだからなぁと思いながら見ていた。
振り払うのも面倒だった。
どうせ地球行きが決まったところで
もう死ぬとわかっているのだから。
出発当日。
さよならは言わないで
またねって言ってと
鼻水を垂らしている姉に言われた。
私はまた明日、
"Good Midnight!"と言い、
この星を去った。
私の完璧な技術により、
ワープの年数を改造し、
あっという間に地球についた。
流石に何もせずくたばりたくはないからな。
しかし姉がこっちに来るまで待っていると
無駄死にしそうだ。
もしそんな事があったら
転生装置を作っていた方がマシだなと
手を動かした。
招かれた人しか行けないところに
私のコピーロボットを置いておく。
姉は温和で穏やかな人だから
フクロウに似た人にでもなりそうだな。
しばらく私は長い休みをもらった。
12/3/2024, 4:23:41 PM