月影 零

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君の目はアメトリンの様な、珍しい色合いの目だ。透明度が高い中あるに柔らかく溶け合う美しさには思わず時を忘れて見入ってしまう。
僕は君の瞳が好きだった。この世の綺麗な所を詰め込んだような、キラキラとした純粋無垢な君の瞳が。
その瞳で見つめられるとどれだけ平然を装いたくても
簡単に崩される。心臓に矢が刺さったかのように胸が痛くて、息が詰まって、、、

今の君の瞳はどうだろうか。
以前は美しい透明感あった筈なのに暗く濁ってしまった。この世の汚れた所を知ってしまったのだろうか。
光が灯っていない。
僕を見つめる君の目は蜂蜜のようにドロリとしていて、
その目に映るもの全てを溶かしてしまうようだ。

でもその瞳すら愛おしいと思ってしまうのは
もう手遅れだろうか。
そのドロリとした瞳に見つめられて溶かされてしまいたいと願う僕は狂っているだろうか。
きっと君を見つめる僕の瞳も君と同じ様に蜂蜜みたいに
ドロリとしてるんだろうね。

しょうがないよね、君が愛しいから。
君と僕は互いに同じ感情を抱いてる。
この関係をきっと人は『共依存』と呼ぶのだろうか。

君の目を見つめると僕の中にある愛おしいと思う感情と独占欲が渦を巻く。きっと君は僕を狂わすテンシだろう。
そして僕は君に狂わされ惑わされた愚かな人間だろう。
でも関係ない。だって僕等は互いにアイシアッテル。

キミノ目ハ、昔も今モ、時間と我ヲ忘れテシまうホドニ
ウツクシイ。

4/6/2023, 11:28:58 AM