お前との境界線が見えない。
いつの頃からか、ぼんやりそう思うようになった。
きっかけは何でもない酒盛りのあと。
どちらからとも無く、なし崩しに始まった身体だけの関係。
お前が口にする愛とやらはそんなに軽いものだったのか。
熱に浮かされた言葉は無色透明で何の形も残らない。
このままダラダラ続けていてはお互いに駄目になってしまう。
頭の端で分かっていた答えに応じるべく、俺はお前の前から姿を消すことにした。
その後、目で見える形で否応なしにでも分からされることになるのはもっとずっと後の話。
3/13/2025, 11:51:57 PM