冬山210

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『いつまでも捨てられないもの』

小学生の頃から書き溜めてきた創作物。
ただの設定だったり小説だったり会話文だったり。

それらはみんな黒歴史であるとともに、
かけがえのない僕の証なんだ。

小説家の先生はこう言っていた。
「自分にしか書けないものなんてない。
自分に書けるものは大抵他の誰かにも書けるもの。」
世界で自分だけなんてのは有り得ない。
というのが先生のお言葉。

僕はそうは思わなかった。

似通ったものが書ける人はいても、
一言一句同じものを書ける人はいない。
たった一文違うならそれは違うもので、
だから全ての作品は唯一無二なんだ。
私が書いているものは私にしか書けないものだ。

それは昔書いたものもそう。
凡庸で拙いけれど、私は面白いと思ってる。
私という読者を何度だってワクワクさせてくれる。
最高だろう。

だから、いつまで経っても捨てられやしない。
今まで書いてきたもの全て、失くしたくないんだ。
捨てるなんてできないよ。

8/17/2023, 6:58:46 PM