泡沫花火

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朝の予感に目が覚めた。
重い体をそのままにしばらくゆっくりと瞬きをしていると、今日はやけに天井が高いなと思った。そろりと開ききらない目を自分の右側に向けて、ぎょっとする。
海の底のような深い青色で統一されたベッドカバーやシーツ、枕。自分のベッドは白で統一されていたはず。

――わたしのベッドじゃ、ない。

そこまで思い至ると、大きな影が隣でもぞりと動くのを捉えてはっと体を起こした。

7/11/2024, 10:06:10 AM