人が変わるのは簡単じゃない。私はそれを底の見えない崖へ1歩踏み出すことと喩える。怖い。見下ろすと吸い込まれそうな真っ暗。「お前は行かないくていいよ。」そんな声が頭の中で響く。飛び出そうとしていたのに、体が引き戻される。行かなくては。しかし怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖……一瞬、背にあなたの手が触れて、私の体は宙に投げ出された。時間がゆっくり進む。優しく微笑むあなた。暖かい光に包まれてようやく、私はどこまでも青い空を見上げていた。
10/23/2024, 10:46:45 AM