こんなにも正確さを求められ、休むことを許されぬ生活必需品はないだろう。
一日に何度かのチラ見を向けるだけの時計の針に『ご苦労さま』と、折角なので、
この機会に書いてみることにした。
昔、実家には、お爺さんの古時計ならぬ
おばあちゃんの振り子時計が架かっていた。
おばあちゃんの部屋に何年も、今の時計と違い、カチ、カチ、ボーン、ボーン…と
何とも賑やかな時計があった。
おばあちゃんが亡くなり、その後も時計は時報を鳴らし続けた。時計の鳴らす音色がおばあちゃんの声色と重なる…。
そんなことを思い出だした。
ふりかえり、後戻りしながら、時には未来を待ち遠しく…。
部屋の片隅にある『時計の針』を
色んな感情と共にチラ見する事になるであろう。
2/6/2024, 1:07:27 PM