創作です
今日は息子の誕生日。少し早く仕事を終わらせ、どこにも寄り道することなく自宅へ帰る。ドアが閉まるなりすぐに靴を脱いで廊下のパントリーへ。まだ小さい息子はここにプレゼントを隠してあることを知る由もない。
「ただいま」
覚えたてのおかえりを言いながら息子が駆け寄ってくる。すぐさま目の前にプレゼントを見せると、予想通り「わぁ!」と叫んで飛び跳ねた。この姿を見るだけで高い買い物をしたかいがあった。息子は小さな体でプレゼントを抱き抱えたまままだ「わぁ!わぁ!」と叫んでいる。おいおい、包みも開けずに喜んでいるなんて。
「わぁ!パパ!わぁーー!!!」
喜びの叫びと思っていたものが恐怖ゆえと知ったのは、鍵を閉め忘れた玄関から堂々と入ってきた強盗に鈍器で頭を殴られた直後だった。
1/26/2025, 12:18:55 PM