金蝉子

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『私の名前』


「さすがゆりちゃんね、それに比べてゆみちゃんは……こんなことも出来ないの?」

「ほんと、あのころのゆみちゃんはどこに行っちゃったの?」

「お母さんにこれ以上迷惑を________






「おっはよーゆり!」

「あれ、?隣にいるの妹さん?」

「一緒に登校してあげてるのー!?」

「ゆりちゃんやっさし〜」


「ほらー、邪魔ですって、どいてくだいよ〜」

(ドンッ



「っえー、ちょっと当たっただけなのに転ぶとか弱すぎませんかー?」

「双子なのにゆりと全然似てないよねーww」

「わかるー、ゆりはもっと優しくて________





「ごめんゆみ、別れよ、もう付き合ってられない」

「……ほんとどうしたんだよ、最近ゆみらしくないし」

「周りのクラスメイトも言ってるけどさ」



「ほんと変わったよね」










違う違う違う……なんでダメなの?
ゆみはもっと人気で優しくて、可愛くて頭も良くて運動もできる、そう……なんでも出来て……まるで天才で

私じゃだめなの?何が違うの?全く一緒なはずなのに、どこがダメだったの?同じことをしているのに、

「ねぇゆみ!!!!どういうこと?」

「何言ってるのお姉ちゃん、?お姉ちゃんがゆみになりたいって言ったんじゃん」

「だからゆみは”ゆみ”を譲ってあげたのに」

「ちがう、ちがう!!!」

「ゆみはもっと________




「ゆりお姉ちゃんまだ分からないの?」

「どれだけお姉ちゃんが頑張っても外がゆみでも、中身が一緒なんだから変わらないじゃない」

「私たちの見分けが着けられてるのは髪の長さが違うだけ」

「髪の長ささえ変えていれば外見で見分けはつかない」


「みんな私たちを中身で判断してるの」



「お姉ちゃんが私になれるとでも思った?」





「昔はすごくできた子だったゆみと、全く出来なかったゆり」

「今では馬鹿で気も使えないゆみと、天才で気遣い上手なゆり」






「お姉ちゃん、次はどっちになりたいの?」

7/21/2023, 9:19:44 AM