嗚呼、綺麗だと思った。その薄い唇から零れ落ちる吐息が。その濡羽色を隠す長いまつ毛が。その凛とした横顔が。でも届かない。あなたは私の元を離れていくの。掴もうとした手は空虚を切ってしまう。あなたはクロアゲハのごとく踊るように居なくなってしまう。私を置いて。
9/7/2023, 11:11:43 AM