ことり、

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秋。
いつものように、友人との小学校帰り。
神社の前で、顔馴染みの近所のおばさんが、
銀杏の落ち葉を掃いていた。
立ち上る煙と、焼き芋の美味しそうな匂い。
私たちは目配せして、いい子を装い、
お手伝いを申し出た。

一通り掃き終わり、綺麗になった境内。
私たちはお目当ての焼き芋を食べながら、
友人はたくさんの落ち葉の詰まった
業務用のゴミ袋の上でジャンプを
繰り返した。ボンボンと弾んで
気持ちよさそうだ。
そして、当然と言うか、
ボフッという音と共に、ゴミ袋は弾け、
1時間かけた掃除は見事、振り出しに。

おばさんと私たちの、笑い声が境内に
響いた。

何ということのない、幼い頃の話。

9/26/2023, 11:26:45 PM