ようやく証拠は揃った。犯人の使ったトリックもわかった。
幼なじみの刑事と休暇のためにやってきた孤島のペンションに閉じ込められたあげく殺人事件が起こったときにはどうしようかと思ったけれど、探偵のこの私に解けない謎ではなかったわ。
「さあ、推理ショーをはじめるわよ」
幼なじみに頼んで大広間に他の宿泊客を集めてもらい、事件について大まかに状況を思い返していた。
「推理ってなんのとこよ!」
「外部からの犯行、なんですよね……?」
「いいえ。犯人はこの中にいます」
いよいよ犯人の名前を告げようとした。
「すみません、俺が殺しました」
「……え?」
みんな素っ頓狂な声をあげ、集まったメンバーの1人に視線を注いだ。ペンションのオーナーだった。
「あ、あの?オーナーさん」
「俺が××を殺してこういうトリックで密室に見せかけ、さらに〇○に脅されて殺したあげくこんなトリックでアリバイを作りました!!だって、あの××は……!」
待って、待って。長々と殺しの動機を述べていっているオーナーに制止をかける。
「え?こういうトリック?これでなくて?」
「ぜ、全然違いますね。それだとほら、ここのところでうまくいかないと思いますよ?」
オーナーがわかりやすく説明してくれて、周りからもあーだとかおーだとか感嘆の声が聞こえた。
ぽんと幼なじみが私の肩を叩く。その表情は呆れきっていた。
「だーから、探偵ごっこは程々にしろっていつも言ってるんだよ。お前の推理いっこも当たらねんだから」
やっとのことで警察がこの地に到着したのか、サイレンの音が徐々に近づいてきた。
5/18/2025, 11:17:42 AM