夜が明けた。
明けない夜も落ちない陽もないのに、空の動きに左右される我々。人間は小さい。たくさんの日を過ごしてきたのに、いつまで経っても完璧な日は訪れない。
しかし、少しずつ前進していると信じる人間は健気。健気さって心の底から生まれるものと擬似健気があるが、自分はどちらが多いだろう。どちらの健気も尊く映ることもあるし気持ち悪く見えることもあるだろう。他人に訴えかけたところで健気さに胸を打たれる人ばかりか、寄せた期待を裏切られることもある。結局は巡り合わせかもしれない。
それは諦めか前向きなものか、受け取るあなたにはどう響くのか。良くも悪くも人生を局所的に切り取っているだけで、切り取ったものをかき集めれば何かにはなるだろう。
あなたの夜が明けたら、あなたの人生のかき揚げが食べたい。
私は何かを収集するのが好きだ。好きすぎて味わって体の中に落とし込みたいくらい。かき揚げみたいにしてさ。塩でも天つゆでもつけていいよ。あなたしか知らないんだから、闇かき揚げでもいいよ。夜が明けた時くらい、なんだっていいんだから。
4/28/2025, 10:19:26 PM