風はまだ冷たいけれど、明るい日差しの中をぶらぶらと歩く。隣にいる君は、今日はなんだかご機嫌だ。にこにこして、よく笑う。
その場限りで、すーっと消えてしまうような会話をして、ただ歩くのがこんなに楽しいなんて。
何の花だろうか。冬を超えた木に、かわいい白い花がぽっぽっと咲いている。足元には、黄色い水仙がゆれていて、なんて穏やかなんだろう。
いい香りがふいにしてくる。見ると沈丁花の花が咲いていた。甘く清々しい香りに包まれながら、これは夢だろうかと思う。ああ、今なら言える気がする。思いを打ち明けてみようか。
「夢が醒める前に」
3/21/2026, 9:26:46 AM