モンシロチョウ
僕の幸せな情景の隣には、いつも君が居た。
真っ白な春を告げる君。
「あ、チョウチョだ!」
僕はいつも君を見つけると嬉しくなる。
お花に留まるかな?
どこへ行くんだろう?
また来てくれるかな?
そんな想いを全部攫うようにして、君は空へと消えてしまった。
君を風景として見るようになった時、僕の心は寒い寒い冬のように凍ってしまう。
「まだ、春が来る。大丈夫、大丈夫。」
僕は「大丈夫の魔法」を唱えながら、君が見えなくなった空を見上げる。
もう少しで雨が降り始める。
虹がたくさん出て、夏が来る。
季節が巡っても、君のこと忘れないよ。
また、春に遊びに来て?
きっと、待ってるからさ。
5/11/2023, 4:42:08 AM