【すれ違う瞳】
ホテルにて
「ふー今日も疲れたな風呂でも入るか」
とはいえ浴槽まで行くのも面倒くさい。
私は火災報知器をライターで炙ってスプリンクラーを作動させた。
「あぁ~きもてぃぃーー」
勢いよく水が吹き出し私は全身に力がみなぎってくるのを感じた。
疲れが全て吹き飛ぶ。
しかし。
バタバタ。ガチャ。
「お客様大丈夫ですか?」
なんと部屋にホテルのスタッフが駆け込んできたのだ。
「え?え?何?」
私は理解が追いつかずしばらく呆然としていたが正気に戻ると怒りがこみ上げてきた。
無許可で入浴中の客の部屋に入ってくるなんて非常識過ぎる。
「くっくるなぁぁーーー」
私は部屋に備え付けてあった消火器で抵抗を試みたが、スタッフも負けじとボウガンで応戦してきた。
長期戦が予想されたその時。
「ぐふぅっ」
私の腹にボウガンが突き刺さり貫通した。即死だった。
後日
ホテルは部屋で小動物が暴れていると思い誤って撃ち殺したと発表した。
完全にホテル側の過失だが、被害者がブサイクだったため特に問題にはならなかった。
5/5/2025, 5:47:25 AM