暗がりの中で、何を思うのか
ただ、フカフカの布団に身体がふんわりと沈みこむと
あまりの気持ちよさと、襖のすき間から漏れる明かりにどことなく秘密基地のような雰囲気もある。
こんなに暗いのに、懐かしさと、ホッと安心できるような感覚は一体なぜだろう。
時間になっても戻らない幼い私を探して、押入れの襖を開けた家族は「ここに潜り込んだのか」と私を抱き下ろしてくれた。
いくつものの布団を仕舞い込んでる押入れは、いつだって私の大好きな場所だった。
大人の身体になった今も時々、小さな子どもの身体に戻れたなら、あの秘密基地に行きたい。
10/28/2023, 3:29:11 PM