「ごめんね」好きだった彼がそう言った。彼の声を聞いたのはそれが最後で、それから連絡を取ることはなく、それで終わりだった。小説や漫画のように、もう一展開あればいいのに。何度も、何度もそう思った。世界はそれでも回り続けていて、私だけそれに置いていかれて。それがどれだけ虚しいか。如何に、彼のいない日常が空っぽであるか。彼が吐いた言葉が、呪いとなって私を蝕む。それでも人は生き続ける。ああ、早くあなたの最後の声を忘れたい。
6/26/2025, 1:41:21 PM