この世界は
この世界は、正しいと正しくないに分かれている
この世界は、男と女に分かれている
正しい方を選んでおけば、それなりにいい人生が待ってる
そう思ってきたけど
なんとなく誰か女の子に好かれて、好きになって、多分子供は二人くらいって、そう思ってたけど
自覚しないようにしてきた初恋は、隣の家に住む幼馴染に向いている
それは黒髪がつやつやと光る、肌は白く、オクスフォードスタイルの眼鏡がよく似合う、2歳年上の男だ
数年目のそんな沈んだ初恋は僕を根暗に仕立てるには十分で
なのに彼は笑う
「こんな世界で健康で楽しく生きる、人生なんてそれだけで十分だ」って
本当にそれだけで許される?そんな気持ちは晴れないけれど
この眩しい笑顔が僕の俯いた世界に差す光になっているのは間違いないみたいで、それが正しくないなんて絶対に言われたくない、そう思ったりする
1/16/2024, 2:33:25 AM