僕は、昔から身体が弱かった
毎日入退院の連続で、学校にも行けなくて辛い日々が続いた。そんな時、病院のテレビでとある実話を聞いた。この先、喋れ無くなり余命宣告を受けた男性が喋れる内に家族へ向けた最後のビデオレターを撮り、それを男性が亡くなった後に家族が見る。そんな話だった。__________、
そして、僕も実は余命宣告を受けていた。
でもそれを知ってるのは母だけ。他の親族や友達には打ち明けて居なかった。そんなある日の夜、静まった病院の中にナースコールが響き渡った。それを押したのは僕。遂にその時が来たようだ。
_______病院の先生の必死の処置があったが僕は静かに目を瞑った。
そうだ、夜が明けたら、皆見てくれるだろうか。
僕の最後のメッセージ。
『 皆が、これを見てるって事は僕はこの世に居ないんですね。僕は余命宣告を受けていました。その為いつ居なくなるか分からない。だからこのビデオレターを通じて御礼を伝えたいと思ったんです。』
この時僕は涙を堪え、泣くのを我慢していた。
その為声が震える。でも最後の言葉で我慢の限界に達してしまった。
『 皆に…会えて…、幸せでした。ありがとう…』
最後は、泣きながらの笑顔でビデオを締めた。
伝えたい事は伝える。毎日一緒に居る大切な人が突然居なくなってしまう事が有るかも知れない。だからどんな方法でも良いからいつも感謝を伝える、それが悔いが残らない一番の方法だと僕は思う。
#伝えたい
2/12/2023, 1:31:27 PM