冬華(トウカ)

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あの日、何をしていただろう
もう思い出せない
仕方がない、もう10年も前のことだ、10年も経てば年寄りでも若者でも忘れてしまう
しかし、忘れたことには、必ず理由がある
多分、あの日の記憶は、僕にとってはもう「過去」であって、決して、「思い出」でも「想い出」でもない
「過去」になってしまったら、当時どれだけ強い思いを持っていても、脳のゴミ箱に捨てられてしまう

きっと、その時の記憶は、泣いている
もう忘れられてしまったのか、もう思い出されることもないのか、と
しかし、気づかない
僕たちがゴミ箱の中を気にすることがないように、記憶のゴミ箱を気にすることもない

遠い日の記憶、いまではもう、屑籠の中
僕たちが気にすることもない、美しい、ゴミ

7/18/2024, 9:39:52 AM