紫雨

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ずっと心の中に私の本音をとじこめ固く鍵をかけて、そっと奥底の誰も触れない場所に置いておこう。
そう決めたのは私が中学2年の時。
君は天使みたいで、私を地獄から救ってくれた。そこから私たちは親友になって、二人で助け合ってきたよね。私、凄く嬉しかった。私にできた初めての、本当の自分を出せる友達だったからさ。でも、君とクラスが離れると、また私の地獄は再開した。私はもう一度君に助けを求めたよ。すると君は私をまるでゴミでも見ているかのように見ながら言ったね。

んー、いい暇つぶしだった!じゃ、気持ち悪い。さっさと死ねよ。気安くもう喋りかけてくんなよ。お前虐めようって言ったの私だし。それに気づかないお前、相当やばいね笑私がちょっと優しくしたらすぐ友達って、親友だって、可哀想な人生だね笑。私、お前のこと嫌いだから、さっさと首吊ったら良かったのに笑まぁ、本当にいい暇つぶし相手だったよ笑じゃ、早く消えて?

え?私の思考回路が完全に止まった。君が首謀者?あれだけ私と仲良くしてくれたのに。私が唯一素を見せれる親友は、親友だと思っていた人は私を裏切って…いや、最初から裏切られていた。誰か、誰か助けて…誰か、私の味方になって……そう言えるはずもなく、私は自分の素を出せなかった。

ギィ、ギィ……

《次のニュースです。
昨夜未明。
𓏸𓏸中学校の生徒が自室で自殺しているのが発見されました。年齢は14歳。現場にはロープで首を吊ったであろう遺体があり……》

10/3/2025, 12:20:27 PM