好きな女の子と
向かい合わせに座る。
俺は今日、告白する。
「愛してる」とか
「ずっと好きでした」とか
そんなありきたりな言葉で
想いを伝えたくなかった。
そんな売れない歌手の思考で、
俺は想いに英語を交えた。
ヒネリがないと思い、
スワヒリ語とヘブライ語も混ぜた。
なんなら
ミステリーサークルのイラストも添えた。
俺の想いの詰まった手紙を
目の前で彼女に渡した。
彼女は頬を赤らめて読んでいたのだが、
最後にはその色は青く変わった。
俺はふられた。
どうやら、
最後のミステリーサークルの意味が
「近づくなブス」
という意味だったらしいことに
後で気づいた。
宇宙人の彼女には
ストレートに響いたようだ。
俺が世界初の
ミステリーサークル翻訳家を目指した
きっかけである。
8/26/2024, 1:06:42 AM