終点
気が付けば、知らない駅に着いていた。
どうやら 電車の中で寝過ごしてしまったらしい
終点の駅まで着いてしまった私は
途方に暮れる。
いや でも此処でじっとしていても
仕方が無い
私は、覚悟を決めて ええい!ままよと
思い切って 風の向くまま
気の向くまま 体を立ち上がらせて
終点の駅に降りてみる。
降りてみると 私が住んでいる町とは、
趣が違い 朴訥とした古風な家が
疎らに並んでいる。
人は、少ないが 果たして今夜泊まれる所はあるだろうか 所持金が足りれば良いが.... 幸い明日は、仕事は休みだ
独身の身の上故 自宅には、帰りを
待ってくれる人も居ない為
心配を掛ける事も無い
私は、駅から右側の道に行くか
左側の道に行くか 一瞬迷い
逡巡し 建物が疎らに建っている
右側の道を行く事にした。
地元の人に話が聞ければ良いが.....
私は、右側の道を歩き始めた。
果たしてこの選択が 孤独な男に
どんな出会いを齎してくれるのか
今の男には、全く何も分からないのだった....。
8/10/2024, 10:33:40 PM