一人っ子に憧れた幼少期
「まだ新しいでしょ?」とお下がりの文具を持たされ、
姉が乗らなくなった自転車を乗り回す。
姉二人にチャンネル権を明け渡し、
『りぼん』と『別冊マーガレット』(注:少女向け雑誌)は
二人が読み終わってから。
ときどき、こっそりと
妹に対して 姉の特権を発動させてみるものの
あっさり告げ口をされては
「お姉ちゃんなんだから」と親につっこまれ。
一人っ子の苦労や寂しさなんてものを
まるで知らなかったから、
“なんでも新品、部屋は一人部屋、自分で選ぶ楽しみに溢れてる”
そんな 蝶よ花よの一人っ子 という存在に
憧れを募らせていた。
無い物ねだりとはいうけれど、
やっぱり 一度は 味わってみたかったかな
128:蝶よ花よ
8/8/2024, 11:08:23 AM