無色とはつまり、白、なのだろうか。
それとも透明なのだろうか。
彼を色で表すなら何色だろうか。
ある時は黒
ある時は白
ある時は…夕焼け……
「どうしたんだい?」
「いや…、あ、今日学校でクラスメイトを色に例えるなら?っていう話題になったんだ、それで──」
「なるほど、僕の色は何色かって考えていたのか」
「うん」
「で、何色だと思ったんだい」
「…安直だけど、黒と白、だよ」
「へえ…君にしては珍しいほど単純だね」
「だから言ったでしょ」
「じゃあ僕から見た君の色も教えてあげよう」
どーせ青だろ
「夕焼け色、かな」
「え、なんで」
「君の力は凄まじい。周りすべてを君の考えや行動で塗り替えていく。それを夕日に例えたんだ。なかなか風情があるんじゃないか。」
「…そだね…」
こういう時は決まって自分の瞳の色である、青と言われてきた自らの人生にとって意外な答えだった。
そして、夕焼け色はあんたもだよ、と思った。
でも意味は違う。
辺り一面をその色で包み込んでしまうのに、もうすぐ沈んでしまう儚さを併せ持つ。
4/18/2024, 1:07:24 PM