窓越しに見えるのは
地方の都市。田舎ではないけれど、大都会にはなりきれない街並みを眺め、山を貫くトンネルを通り過ぎれば、左手に海が見える。
「あ、漁船かな」
遠くポツンと見える白い船は、時折ボォーと汽笛を鳴らす。実家にいた頃、たまに聞こえたその音が、案外好きだったのだと気づいたのは割と最近の話だ。
久しぶりの帰省は、電車の窓越しに見える風景を眺めるようにしている。
懐かしいような、楽しみなような、そんな気持ちにさせてくれるから。
まぁ、生まれ育った町には駅なんてないので、故郷の風景は見えないのだけど。
最寄りの駅で電車から降りたら、バスに乗って約40分、今度こそ故郷の風景を堪能しよう。
7/2/2024, 9:02:53 AM