「……はぁー…」
なんて事ない草っぱに寝転んで空を見上げる。
雲が流れる、普通の空だ。でも何か足りない気がする。
ここはいわゆる虚構の世界。本物の世界ではない。
そっくりだけど、違う。空も、雲も、草っぱも。
瞼を閉じると、風の音だけがする。この音も偽物だ。変な感じだ。ここから出られるのかは俺も分からないが、多分…いやほぼ出られないだろう。
「…………」
というか、俺自身も虚構の可能性がある。1人だけ本物の訳がない。虚構の存在が虚構だと思ってしまってもいいのか?まぁ…しょうがない。気づいてしまったのは気づいてしまったのだから。
気づいてしまうと何もかもがつまらない。友人と話していてもコイツは本物じゃないのか…と思うともやもやして話せなくなる。家族と居ても違和感があるし、俺の居場所はあるのか…。
なんなら何処までこの世界があるのか旅をしてみるのもいいかもしれない。うん、そうしよう。
「なーんて、ね?今のは作り話だけど」
体を起こし、1人ボソッと呟く。
そう、今のは全部作り話だ。虚構ではない。もしかしたらそうかも知れないけど、でも違う。旅に出ようとも思ってない。友人とも話せるし、家族もちゃんと家族だ。
騙されたかな?そこの君。
え?なんで知ってるかって?……さぁ、ね。
#ハッシュタグ分からん!
また難しいのきた…ま、いっか☆
5/4/2023, 10:48:15 AM