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『明日に向かって歩く、でも』

部屋の隅で物音がし、思考が断ち切られた。
私の頭は、いつも決着のついていない考えで溢れかえっている。

あの時ああしていれば。
あの時こう言っていれば。

前向きに考えろと人は言う。
――どうやって?

心はぐちゃぐちゃで頭も働かない。
疲労で思考が停止し、ぼんやりするだけ。

とりあえず、日常生活を送らなくてはという思いだけで体を動かす。

まずは手を洗って、
血を拭き取って、
それから、
コレをどこかへ隠さなくては。

ゆっくりと立ち上がり、思案する。
起こってしまったことは仕方ない。
私は明日に向かって歩く、でも――昨日までとは違う世界が始まるのだろう。

1/21/2025, 5:33:58 AM