moooosha

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※プロローグのみ。

犯罪、暴力表現を含む可能性が高いのでご注意ください【未完】







これで最後。








朝6時半、時計のない部屋でも正確に時間が迫ってくるのがわかる。

長く続く廊下に響くジリリリリという爆音で目が覚める。
正確には少し早くに意識は戻っているのが
不快な音で否応なしに体を覚醒させられる。

いつものように寝床を整えてから顔をうがいをする。
本当はカミソリで髭を剃りたい。
自分の手で整えている感じが好ましい。
けれどここではもちろん許されない。

長い廊下の先からドアの開閉音が一つ聞こえた。
じゃらついた鍵を扱う音、続いて
カツンカツンと足音が聞こえる。
32歩、俺の部屋の前で止まる。

見知った男が扉の外から声をかけてきた。
冷たい声にも温度はある。冷たい、という温度だ。

男は俺を別の部屋に連れ出し、席につかせる。

長ったらしい序文を読み上げ始めた。
規定や法律の話をしているようだが今更真面目に聞いたところで
出される結論は変わらない。

やっと手元の資料から視線を上げた男は
俺を見て一息置いた。これが最後の一文なのだろう。

「本日正午、囚人番号80025 _______の死刑を執行する」




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本編執筆ちぅ。
重い話になっているので
描き切れるかどうか🙏

5/28/2025, 5:38:29 AM