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「心臓って、色んなことに対してドキドキするよね」
親友のその言葉を聞いて、私は考え始めた。
(確かに!恋したらドキドキ、怖くなってもドキドキ、走ったらドキドキ、エッチしてイったらドキドキする!天才やなぁ)
私は親友にこう答えた。
「確かに色んな種類あるよねー。恋、恐怖、走る、エッチ。私が思いつくのはこんくらい?」
親友は、目をにんまりさせながらこう言った。
「じゃあさ、もう一つ教えてあげる」
続けて、親友は言った。
「裏切られた後の ド キ ド キ !この後、すぐ私ちゃんも体験できるから安心してね!」
その不可解な言葉に、私は首を傾げた。
すぐ、どういう事かわかった。
なぜなら、私の彼氏が来て、親友と体を触り始めたからだ。親友はこう言った。
「彼のエッチ、凄いんだから。私たち、相性がいいの!考えただけでドキドキしちゃう!だから、不良品のあんたは彼とさっさと別れたら?その方がお互いの為でしょ」
そう言い捨てて、親友と彼氏は去っていった。
別に私は悲しくなかった。むしろにんまりしすぎて表情筋がおかしくなるくらいだ。



その日の夜、ある一室のラブホテルの会話だ。


「はぁはぁ、もう、あの時ドキドキしちゃったじぁん!事前に話し合わないと!まぁ私ドキドキした演技してただけだけどね!」
「ふー、でも。あの時の顔、可愛かったなー!
俺のあそこを抑えるの、大変だったぞぉ?責任とって貰うからな」
「ところで、〇〇(親友の名前)とほんとに相性いいの?」
「いぃや?少なくとも、俺が感じさせてやって演技してるだけ」
「やっぱりねぇ!〇〇たん(彼氏のあだ名)が私以外を選ぶわけないもん♡」

3/27/2024, 3:04:29 PM