木弓るん

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時を告げる

静かに。ただ、その時を待っていた
疲れ切っているはずなのに
頭の中は妙にクリアで
不思議な感覚だった

まるで、時が止まっているようだった
早くその時が来て欲しい
永遠に来て欲しくない
相反する思いを抱えて、待っていた

どのくらいの時が過ぎたのか

静寂を破る鐘の音
どうやら、その時は来てしまったらしい
ずっと無表情だった男はわずかに顔をしかめ
宣告を受けに向かう…

9/6/2023, 10:40:23 AM